遠鉄奥山線の残照12014/10/28 21:57:46

先日、静岡県西部に行く用事があったので、ついでに遠州鉄道奥山線の廃線跡を訪ねて来ました。廃止から50年たちましたが、意外に痕跡が残っていました。

始発駅の遠鉄浜松駅は、遠鉄西鹿島線・遠鉄病院駅東にある文化施設・クリエート浜松になっていて、奥山線の駅跡を示す標柱が立っています。


ここから北西に延びる線路跡は細い路地として残っています。写真は遠鉄浜松方面を望んでいます。


しばらく行くと小さな公園があり、北田町駅跡の標柱があります。文字が薄くなってほとんど読めません。


車庫などがあった元城町駅はホテルになっていて痕跡はありませんが、しばらく行くと亀山トンネルに行き当たりります。ここからしばらくは線路跡が遊歩道として整備されており、ポータルのレンガ積みなどが化粧直しされたようです。


入り口の手前には、奥山線の歴史を振り返る展示があります。




トンネルの反対側の開口部。



(続く)



遠鉄奥山線の残照22014/10/29 21:30:32

亀山トンネルを抜けると、右手に広沢駅跡を示すレリーフが設置されています。



しばらくは廃線跡が遊歩道になっています。


すぐにまた短いトンネル跡があります。写真左下の白っぽい標柱に「広沢トンネル跡」と書かれています。


浜松北高校を過ぎて道路を渡り、住宅街に入ると、廃線跡は歩行者・自転車専用の生活道路のような雰囲気になります。


路面には駅跡の表示があります。





住吉駅跡は路面の表示と標柱、説明板がありました。




(続く)

遠鉄奥山線の残照32014/10/30 21:45:18

前回最後に紹介した住吉駅跡を出ると、廃線跡を整備した歩行者・自転車専用道は車道と交差して途切れます。その先は住宅街の普通の道路が続きますが、ちょっと進むと左側の民家の植え込みの影に銭取駅跡の標柱と説明板があります。



ここから先はしばらく、線路跡を偲ばせるような遺構はなく、駅跡を示す標柱もしばらく途絶えます。幸町駅跡は、遠鉄タクシーの営業所になっていて位置を特定できますが、小豆餅駅跡、追分駅跡は判然としません。




電化区間の終点だった曳馬野駅跡は遠鉄ストアになっています。このあたりは広い直線道路が続くだけです。



次の三方原駅跡は本屋さんの手前です。



都田口駅跡はこの交差点のあたりだったようです。ここから奥山線は北西に曲がっていきましたが、線路跡は特定できません。


ちょっと山側に入った裏道沿いの左手に唐突に藪に覆われたガーター橋跡が現れます。道路よりかなり位置が高いのに築堤跡などもなく、本当に唐突という感じです。逆光でいい写真が撮れなくて残念。



橋跡から500メートルほど先の延長線上に路盤跡と推定される道がありますが、定かではありません。


(続く)

遠鉄奥山線の残照42014/10/31 19:48:32

奥山線は金指駅で旧国鉄二俣線(現・天竜浜名湖鉄道)と接続。少し西へ進んでから二俣線をオーバークロスしていました。そのコンクリート橋が今でも残っています。

北東(線路北側の金指方)から。


北西から。


南東から。


南西から。



少し進むと気賀口駅跡を示す看板があります。


線路は井伊谷川を渡って西岸を北上。井伊谷川の西岸に橋台跡が残っているという情報もありましたが、見落としたようです。このあたりは県道に飲み込まれて何も残っていません。正楽寺駅あたりの手前で廃線跡は県道から左に分かれ、道路として残っています。


(続く)